麓山(はやま)の火祭りに行ってきました。
この祭りは東日本大震災と原発事故後に再開(2018年)した際に、報道などを見て知りました。
このお祭りに出たことがある富岡町民の方にお話を聞いたら「町民だったら、みんな見たことがあるんじゃないかな?」とのことでした。
富岡町の夏の風物詩の一つであることは間違いなさそうです。

18時に会場に着くと、まずは社殿内でおごそかに神事が進められています。
山本育男富岡町長は「400年の伝統を誇る神事。震災やコロナの苦難を乗り越え、ふるさとで継続してくれていることで多くの方が足を運んでいる。コミュニティの再興に必ずつながる」などとあいさつしました。

松明(たいまつ)は、自分で手作りするらしいですが、想像以上に大きく、ゴツい!
持ち上げてみようとしましたが、かなり重い!30~40kgあるらしいです。
これを火が付いた状態でかついで、頂上まで登っていくとは、、、思っていた以上にハードなお祭りです。


社殿前に白褌姿の若衆が整列すると、いよいよ火祭りの始まりです。

頂上へ向け出発!
一人ずつ、山道を勢いよく駆け上がり始めました。
「せんどう~、せんどう!」の掛け声が響きます。
せんどうってどういう字を書くのだろう?と思っていたら、神社内に掲示された祭りの説明にしっかりと書かれていました。千灯、千灯、と声を上げているのですね。

最後尾に祭りの世話役の方や消防団の方が付いて、こぼれ落ちた火を消しながら上がっていきます。
せっかくなので頂上まで行ってみることにしました。

山道はせまく曲がりくねり、そしてけっこうな距離があります。
初めて出る方でしょうか?足取りが重くなっている方もいらっしゃいました。
しかし何とか、頂上に集合しました。
ここで万歳三唱をしたら、すぐに引き返して下山です。
担いでいる松明の炎も、だんだんと肩のほうまで迫ってきています。


近くの方が何度も水をかけて、火の勢いを弱めてあげていました。
戻ってきて社殿をぐるっと回ったら、皆さん揃って万歳三唱。観ているお客さんからも拍手があがります。
そのまま、なだれ込むように盆通りに。

離れて安全な場所だったとは言え、燃え盛る松明が何本も通った道を頂上まで往復したことで、観ていただけなのにかなり汗だく。
いやあ、想像以上にすごいお祭りでした。
五穀豊穣や無病息災を祈るお祭りということで、富岡町がますます盛り上がるといいですね!