富岡と言えば真っ先に夜の森の桜並木を思い起こす方も多いでしょう。その夜の森でもう一つ、印象的な場所に常磐線の夜ノ森駅があります。
東日本大震災以前から富岡町に親しみがあった方には、小さなあの駅舎が思い浮かぶのではないでしょうか。
そんな夜ノ森駅も「老朽化と除染後の放射線量が十分に下がらない可能性がある」とのことで解体されてしまいました。
しかし2020年の11月終わりに、以前の駅舎を再現した待合室が完成したことも、ご存じの方は多いと思います。


普段は車で移動することが多く、夜ノ森駅の前も時々通って「昔を思い起こさせる良い駅舎※だなあ」と遠目に眺めていましたが、今回は車を降りて周辺を少し歩いてみました。
※運転再開後は待合室として位置づけられたようです。
本当に、良い形で再現されているなあと思います。室内に掲示してある以前の駅舎と見比べてみました。

富岡町内各所に配置がされているベンチアートもあります。
描かれている夜の森の姿に、町の人々の想いがこもっているなあと感じました。



ホームから両サイドに植えられた見事なツツジも有名でしたが、除染のために一度刈り取られてしまいました。
その話を聞いたときは残念に思ったものの、再度ツツジが植えられて5月ごろには見事な花を咲かせています。
訪れた時にはシーズンは終わっていたものの、また来年も楽しませてくれると思うと少しわくわくしませんか?

夜ノ森駅のある地区の避難指示が解除されたのは20223年4月1日でした。
駅前から見る風景は、更地や解体が進む家屋が目立ちます。
まだまだこれからの地域ではあると思いますが、また来春、見事な桜が見れるのを楽しみにしたいと思います。

