富岡で、母になる。① ~「で、次なにしたらいいの?」から始まった初めての妊娠~ – とみおかくらし情報館

富岡で、母になる。① ~「で、次なにしたらいいの?」から始まった初めての妊娠~

この記事を書いたライター

私は県外出身です。
新卒で福島に来て、夫と出会い、結婚しました。
夫は地元出身。結婚後は富岡で暮らし始め、2025年9月、第一子の妊娠が分かりました。
初めての妊娠です。
妊娠検査薬で陽性が出た時は、嬉しいというより、
「え、ほんとに?」
という気持ちの方が大きかった気がします。
夫に伝えると、夫もびっくり。
二人で顔を見合わせて、とりあえず握手しました。
遠方に住む家族にもLINEで報告すると、みんな喜んでくれていました。
でも、その直後に思ったのは別のことでした。
「で、次なにするの?」
妊娠したら病院へ行く。
それは分かる。
でも、どこへ?
富岡で妊娠するのは初めてです。
そこから私の妊婦生活が始まりました。

まずは病院探しから

とりあえず、以前から必要に応じて通っていた、いわき市久之浜の婦人科へ行きました。
すると、
「妊娠の診察は産婦人科へお願いします」
とのこと。
なるほど。
……で、産婦人科ってどこにあるんだろう。
その場でスマホ検索です。
夫の実家がいわき市にあることもあり、通うならいわき市内の産婦人科がいいかなと思っていました。
調べてみると候補は数件ほど。
その中から、予約なしで受診できる産婦人科を選んで、その日のうちに向かいました。
結果として、その日はまだ早すぎてエコーでは確認できず。
「また来週来てくださいね」
と言われて帰宅しました。
でも、病院の雰囲気が自分に合っていて、「ここなら通えそうだな」と思えたので、そのままお世話になることにしました。
今振り返ると、選択肢がそこまで多くなかったのは私には合っていた気がします。
私は選択肢が多いと迷うタイプなので、
「ここにしよう」
と早めに決められたのは、むしろ良かったかもしれません。

妊婦健診は片道1時間20分

通院先は、いわき市小名浜の産婦人科でした。
自宅から車で片道およそ1時間20分。
近いとは言えません。
ただ、その病院は予約制ではなかったので、毎回朝一番の受付を目指して通っていました。
受付開始に間に合わせるために、いつもより早起き。
正直ちょっと大変です。
でも、そのおかげで待ち時間は短く、病院での滞在時間は1時間ほど。
仕事をしていた時期も午前休だけで済むことが多く、大きな負担にはなりませんでした。
妊婦健診は、
妊娠初期から中期前半までは4週間に1回、
中期後半からは2週間に1回、
臨月に入ると毎週。
お腹が大きくなるにつれて通院頻度も増えていきます。
冬場の通院も雪で困ることはありませんでした。
妊娠後期になると長時間の運転が少ししんどくなってきたので、夫に運転をお願いすることも増えました。

仕事は続けられる?

妊娠中によく聞かれたのが、
「仕事はどうしてる?」
ということ。
私は産休に入るまでは、妊娠前とそこまで変わらない生活をしていました。
勤務先にも配慮していただき、東京への出張は控えるなど無理のない働き方をさせてもらいました。
会社の近くに住んでいたこともあり、通勤そのものも大きな負担にはなりませんでした。
ただ、産休に入ってからは別です。
身体は重い。
動くのも億劫。
理由もなく気持ちが落ち込む日もある。
妊娠ってもっとキラキラしているものだと思っていましたが、実際はそんな日ばかりではありませんでした。
体調のいい日は出かける。
ダメな日は引きこもる。
そんな感じで過ごしていました。

富岡だからできた気分転換

妊娠中、私を助けてくれたものの一つが富岡の環境でした。
人が多すぎないこと。
これが意外とありがたかったです。
なんとなく気持ちが落ち込む日も、自宅でのんびりしたり、自然の中を少し歩いたりするだけで気分転換になりました。
イベントも同じです。
「行かなきゃ」
ではなく、
「今日は行けそうだから行こうかな」
くらいの距離感。
自分の体調に合わせて参加できるのが心地よく感じていました。
町内のイベントに顔を出して知人や友人と話す時間も楽しみでした。
富岡で子育てをしている先輩ママ・パパに妊娠中の不安を聞いてもらったこともあります。
今思うと、あの時間にずいぶん助けられていました。

お腹の赤ちゃんを一緒に楽しみにしてくれる人たち

体調のいい時は、月に一回開催される町の子ども食堂へ行くこともありました。
すると民生委員のおばちゃんたちが、
「大きくなったねぇ」
とお腹を触りながら声をかけてくれるんです。
県外出身の私にとって、これは結構嬉しい出来事でした。
もちろん赤ちゃんを楽しみにしているのは私たち夫婦です。
でも、それだけじゃなくて、
町の人たちも一緒に楽しみにしてくれている。
そんな気持ちになりました。
実家から離れて暮らしているからこそ、余計にそう感じたのかもしれません。

妊娠中に利用した町のサポート

妊娠すると、思った以上にいろいろな制度があります。
母子手帳の交付。
妊産婦健康診査の助成。
妊婦のための支援給付金。
プレママパパ教室。
遠方出産支援事業。
福島県子育て応援パスポート「ファミタンカード」の発行。
妊産婦訪問指導。
正直なところ最初は、
「多すぎて分からない!」
というのが本音でした。
何か申請を忘れそうな気しかしません。
そんな時に頼りになったのが町の保健師さんでした。
母子手帳の交付時に制度の説明をしてもらい、その後の家庭訪問では申請時期なども丁寧に教えていただきました。
おかげで、「あれ申請し忘れた!」ということなく利用できたと思います。

一番頼りになったのは保健師さん

妊娠中、特に印象に残っているのが保健師さんの存在です。
実は私は妊娠後期に妊娠糖尿病になり、転院することになりました。
初めての妊娠でただでさえ不安なのに、そこへ新たな不安が追加されます。
そんな時も保健師さんに相談することができました。
制度の話だけではありません。
不安な気持ちを聞いてもらったり、気になっていることを質問したり。
今思うと、保健師さんと話す時間そのものが楽しみだった気がします。

正直に感じた課題

もちろん、良いことばかりではありません。
一番はやはり産婦人科が遠いことです。
健診だけならまだしも、出産が近づくにつれて少しずつ気になるようになりました。
また、妊娠中は
「もし子どもに障がいがあったら?」
という不安もありました。
地域でどんな支援を受けられるのか分からなかったからです。
そのことをプレママパパ教室で相談したところ、双葉地方児童発達支援センターが富岡町に設立されたことを教えていただきました。
相談先や支援体制を知ることができて、不安が少し軽くなったのを覚えています。
そしてもう一つ。
これは個人的な願望ですが、妊婦さん同士が交流できる機会がもっとあったら嬉しいなと思いました。
妊娠中って、思っていた以上に孤独です。
周りは優しい。
でも、同じ状況の人と話したい時もある。
そんな場があったら、私自身も心強かっただろうなと思います。

これから富岡で出産を迎える方へ

もし今、富岡で妊娠していて、
「何から始めればいいんだろう」
と不安になっている方がいたら。
まずは町の保健師さんを頼ってみてください。
本当に頼りになります。
私自身、妊娠中に何度も助けてもらいました。
初めての妊娠は分からないことばかりでしたが、周囲の支えや町の制度のおかげで安心して過ごすことができました。
富岡での妊娠生活には不安もありましたが、その分、人とのつながりや地域の温かさを感じる機会もたくさんありました。
これから富岡で出産や子育てを考えている方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

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