町民ライター

2025年最初の満月

富岡港から昇る満月は、私にとって毎月の密やかな楽しみとなっています。
1月14日、火曜日の夕刻、17時を少し過ぎた頃。
海面には「月の道」がそっと現れ始め、その光は、時の流れとともに静かな闇の海をやわらかく照らしていきました。

アメリカでは1月の満月を「ウルフムーン」と呼ぶそうですが、ここ富岡では、
そうですね――「白鳥の月」と名付けてみるのも素敵かもしれません。
富岡川に棲む白鳥たちが、大陸へ旅立つ前のひととき、
月明かりの下でひそやかな観月会を開いている――そんな幻想的な情景が、ふと目に浮かんでくるのです。

富岡町の夜は、特別な華やかさもなく、ただ静けさが広がるばかり。
しかし、その静けさが、月明かりの美しさを際立たせているのです。
凍てつく夜の空気に包まれながら満月を見上げ、
遥か遠い海へと思いを馳せるひととき。
静寂に包まれた夜の海と月の光、その調和が織りなす美しさを味わいながら、
ただその場に身を委ねてみる。
こんな過ごし方もまた、富岡町ならではの楽しみ方ではないでしょうか。
来月もまた、出会えますように――。(寒)

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